新興不動産の優等生、トーセイが本決算を発表しました。

ここのビジネスの鋭さ、安定感、景況感の読みは確かなものがあり、業界の現在とこれからを見ていく上でとても参考にしています。

本日の決算短信をみて結論から申しますと、この先1年も不況は来ないという見立てのようです。

前期決算は先日のIRの通り戦略的に販売の期ズレを起こし、当初予想から下方修正しましたが、それでも前々期を超える利益を残し終わりました(過去最高を更新)

今期はその期ズレを起こした大型資産の売却もあり、前期を更に超える予想。

上記の流れで棚卸資産が膨らんでいますが、現金も約320億円あり、短期の総負債額もそれ未満の水準なので、万が一の非常事態も充分乗り切れる財務体質。
自己資本比率だけ見ますと36%ですが、相変わらず盤石な体質であります。

あとは、興味深いものとして本日一緒にでたこのIR
先月2日に事前の案内がありましたが、いよいよ具体的なことが決まってきました。

トーセイと一般投資家の間にSPCを挟んだクラウドファンディング事業を行うようです。

市況がまだ大丈夫という感覚と、好況の最後に一気に稼ぎたい(稼げる)という流れのようです。

簡単に言いますと今まで機関投資家むけに行っていたダイナミックな投資案件に、規模の大小あれど個人が参加できるというものになります。
リターンは普通の不動産系クラウドファンディングよりも大きいですが、損失が出た時のインパクトも大きくなりますのでそこは注意が必要ではあります。
しかし上にも書きました通り、この会社の目利きとバリューアップの力、安定した強い販売力がありますので、リーマンショック時も黒字で乗り切ったように、有事の際も完全にとばしちゃうようなお粗末なことはしないかと思います。

この会社が一番得意な不動産流動化が中心のテーマに入ったクラウドファンディング事業、3月からスタートするようですので要注目です。

それらを踏まえて現在の時価総額(本日時点730億円)および株価(同1505円)からこの先どうかと言いますと、個人的には買いです(実際には私はグローム<8938>に集中しているので買いませんが、買うものがなくポートフォリオにゆっくり組み込む状況なら買うという意味で)

保有資産にも200億円以上の含み益がある状態ですので、現在の株価から約1.3倍(1900円強)が正常な評価と言えます。
その先は期待値がどこまで膨らむかですが、上のクラウドファンディングの内容と立ち上がりを確認したいなと思います。





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